アメリカ、イラクを空爆。
正確に言えば米英軍がイラクの首都バグダッドを空爆したわけなん
だけども、個人的には戦争は避けてほしかったとは言え、仕方がな
いと思う。民間人を戦争の惨禍に巻き込んではならない等正論、当
然。だが、それをひけらかすマスコミ等には正直嫌気が差していた
りする。一事が万事、遅すぎる。
結局、あの貿易センタービル(ツインタワー。以前自分のパソコンだ
ったX68kもツインタワーとかマンハッタンシェイプとか呼ばれていた
。完全な余談)崩壊事件がもう全てを決定してしまっていると思う。
あの事件の後、アフガニスタンをアメリカは攻撃してタリバンの本拠
を潰しもしたが、結局ラディンたちは発見されなかったし、テロの恐
怖はいまだに続く。フランス等は「イラクなんて怖くない」といい、日
本でも「何であの程度の国を」のような発言を平気でするけど、そん
な言葉はあのテロ以来全く意味を持てない。たった数十人足らずの
テロリストのせいで、一瞬で、阪神大震災の被害者以上の人命が
奪われた、それを結局の所、日本の野党やマスコミは理解していな
いと思う。
被害者七千数百人は、人口2億数千万人のアメリカにとっては、つ
まり日本でいう4千人前後に相当する。それだけの人命が、たった
数人のテロリストがハイジャックした二百人のりの旅客機によって
奪われた。
日本で言えば阪神大震災が人災で起こされたのと同じ事だ。
くしくも地下鉄サリンテロと同日のイラク進行。あのサリン事件と
比べても、アメリカの受けたテロはケタが違う。
アメリカにとっての問題はテロ支援をしかねない国家がいまだに
存在していて、彼らがテロ組織たちと組みかねないという厳然たる
事実であって、その政権を倒さない限り、アメリカにとって安息の時
はおとづれないという厳然たる事実なのに。
その現実に対する理解がない。理解がないからアメリカへの説得も
ない。効果を持たない。
正直自分はイスラム圏の人々が好きだ。一夫多妻が好きとか、そう
いうのではなく(あるかもしれないけど)何より家族を大事にするって
のは大事な事だと思う。顔を隠すのだって、虚栄を禁じる行為だし、
女の子に教育よりも家事を大事にさせるのだって、本当は人間そう
あるべきじゃないか?と思う。奥さん一杯いたって、平等に愛するの
が当然ってのはつまり容姿で判断してないって事だよね。結構好き
なところがイスラムの人々にはいっぱいあるのだ。
アフガニスタンの事について「世界でいちばん美しい僕の町」(だっ
たっけ)のような絵本は僕も読んだことあるけど、それだってイスラ
ム圏の考え方や思想が、そうさせた部分は多分にあると思う。
キリスト教だってイスラム教だって、まっすぐな姿勢で信じてる人の
顔は美しいし、町だってきっと美しいんだと思う。
人や町の美しさは心の美しさや純粋さやそういうものから成り立つ
のであって、造形じゃない。
本当に悔しいのは、そういう人々の国でも周囲の国に危害を加えた
り、テロ組織等に荷担する政権である現実がある以上、アメリカが
つぶす事を否定できないという現実だ。だから悔しい。事実イラクも
空爆直後にクゥエートにミサイル撃ち込んでるし・・・つまりイラクが
隣国のイランやクゥエートを攻める政権でなければ、アメリカもこう早
急に攻撃はしなかっただろう。
マスコミを見ていて思うのは、なら北朝鮮がいよいよ危険な国家に
なった時に(現状既にそうなのかもしれないんだけど)日本は当然
国連を頼りにするんだろうけど、国連の査察を北が受け入れず、北
が韓国を攻めても、日本はアメリカの攻撃を拒絶するのか?という
事だったりする。日本は北を攻められない。でも38度線等もし戦争
が起こった場合アメリカは当然支援をする。アメリカの支援を支えるの
は当然日本のBASEだ。(比較的近くにBASEあるので、米国軍人
の人々も結構みかける)
日本は自国と北とが諍いに発展したとき、米軍の力は絶対借りない
と言えるんだろうか。
今回の攻撃に日本が賛同しなくちゃならないのは、つまり同様にテ
ロ支援国家と化す可能性があると判断される北に対する日本なりの
牽制なんだし。アメリカとの関係の緊密化。日本にとってはどう考え
たって、今回の戦争に反対するよりは賛成するのがメリットだ。とい
うより、賛成せざるを得ない。北が韓国か日本に宣戦したとき、日本
はアメリカ軍の助力を拒絶するだろうか?
それが現実。
北との関係をすべて日韓とアジアでカタをつける覚悟が日本にでき
てない以上、アメリカの今回の行為を日本人が否定する資格は無い。
クゥエートが米軍を駐留させてる事だって全く同じ理屈で。つまりクゥ
エートの立場は日本と同じなんだよね。
イラクがイスラム同胞である周辺の国を攻める意思がないのなら、大
量破壊兵器なんて持つわけないし。
そんな時に「人間の盾」に行って一体何の意味があるのか。たった6
人の人間の盾が7千人の死者を出したアメリカの思いに勝てると思っ
てるのか。
正直言って憤りを禁じえない。北と日本が上手く交渉が運ばないで
必死に国ががんばってるのだって、北に盾にされてる人質家族を一
刻も早く救出する為じゃないか。その上での外交だろう。
それなのに何でわざわざ人質に行くんだ・・・北と日本が戦争にな
りそうな時にわざわざ北に君らは行くのか?そう聞きたくて仕方が
ない。北にでも行くのか?と。
時、すでに遅し。
アメリカの気持ちを理解するのにも、各国は遅すぎたという事だ。
踏まれても芽吹く花があると信じるしかない。それはアフガニスタン
戦後も同じだし。でも。
アメリカでの数千人の死を笑ったアフガンの子供が、戦後開放万歳、
欧米文化万歳と叫ぶ、過去の日本と同じ不条理な軽さがある限り、
おそらく神に見捨てられたままで人の実相は今後もあるだろう。
というより、戦争は人間の責任だ。神の責任じゃあ無い。
せめて神が戦う兵士の正義にいつか報いる事を。