◎ UKアンドロイド(英国版変身サイボーグ)
(1975年 Denys Fisher Toys)






 
 やっと、というかついに入手しました。イギリス版のアンドロイドAです。
 これで知られている当時のサイボーグ本体は全部コンプリートです。めっちゃ長かった・・・イギリス版の存在を意識しだしたの自体は既に6年前。ネットを始めたのは2001年だから、チャンスは今までにも何度もあったのですが、ブーム期真っ最中でやっぱり高かったり、イーベイでもすんでで落札できなかったりでした。安価に譲ってくださったアメリカの方に感謝 &(^-^)
 本体とメッキの状態もよくて、個人的にもよろこんでます!
 箱がかなりボロボロだったりもするんですけど(^^);

 普通このアイテムはイギリス版超人と言われているんですが、実際の所超人デザインなのは、頭部メカだけで首から下は全て日本版のノーマルのAと同じものです。
 ディテールは殆ど日本版のAを完全再現していて、頭部等のプロポーションもそのまま縮小されています。胸部パネルの開閉、エンジン取り外しギミックもそのままです。
大きさはCyborg同様、少年サイボーグサイズ。両腕の力こぶから下&両足首はUKCyborgと同じものです。
 胸部エンジンのデザインは通常のAですが、ミサイルを装填できます。すごい事に背中のボタンを押すとミサイル発射可能!日本版ではただ差し込めるってだけなので、サイズがはるかに小さいUK版のこのギミックは本当にすごい事かもしれません。(個人的には70年代当時、超人やロボットのミサイルが発射できないって事で購入を断念した記憶がある)
 ミサイルは少しフィンがついてて胸の脇には納められないかもしれません。背中の突起物にはめ込む形になっています。
 元々胸部ミサイルの発射は超合金マジンガーZの1期から来たものとは思いますが、アンドロイドは胸部メカの交換機能を持っているので、より精密かもしれません。







 

 イギリスの Denys Fisher Toysという会社の、Strawberry Fayreブランドから発売されました。箱には’Made in the Crown Colony of Hong Kong’(イギリス領香港)と書かれています。Thorp Arch Trading Estateという輸入会社がイギリス販売に関わっていたようです。
 自分は76年の発売だと思っていたのですが、箱のマルCは1975と入っていて意外。CyborgとMutonとAndroid全種が日本で宇宙人の売られてた年に同時に販売されていたのはかなり驚きです。
 箱イラストもエアブラシアートだったりアメコミテイストだったり、グラデーションがきれいだったり、めちゃカッコいいです。この頃は既にCyborgとMutonは発売されていたと思うんですが、箱イラストの1号はエンジンがくどい程「少年サイボーグ」まんまなので、本当に順次発売だったのかどうか、ちょっと疑問視されるとこかもしれません。
 箱のスタイルは同DenysFisherでも販売されたKenner社の「600万ドルの男」や「バイオミックジェミー」の形を継承しています。ちょっと変わった形の箱です。
 UKアンドロイドは日本版と違い海外ではCyborgの敵の設定で、’Annihilators’という武器セットが2種存在しています。日本版ロボットヘッド&両手のセットと、日本版アンドロエンジンCをそのまま頭部に見立てた(ある意味尊敬に値するというか、ある意味爆笑)頭部とロボット両足のセットです。とにかく高値だし、なかなか手が出ませんが、メチャクチャかっこいい・・・絶対手に入れたいとは思うんですが、先行きはやっぱ遠いでしょうねー(^^);

 イギリス版サイボーグを自分が最初に知ったのは、80年代の某模型誌での特集で試作のサイボーグライダーの写真が載ってるのを見たのが最初だと思います。小学生の頃浦和の同じ社宅の子の父親が海外出張の帰りに600万ドルの男やマスカートロンのフィギュアを買ってきてて友達はそれで遊んでたので、同社のそっち系のオモチャは自分も知ってたんですが、イギリス版サイボーグは雑誌見るまで現実的には知りませんでした。90年代後半にマニア知人から教えてもらうまで多分あきらめて忘れてたシリーズだったと思います。それにも関わらず過去から現在にいたっても、日本のお店ではなかなか見る機会がありません。輸入の手間を考えると値段が高くなってしまうためで、かつては1箱10万以上したのも仕方ない事かも。
 それ程大量に日本に入ってきてるとも思えないのですが、最近はちょっと入手しやすくなってる感じなのかもしれません。






◎箱の英文の要所のみ掲載・・・(例によって自己流訳)


 死と破壊の跡地、未知の溶鉱炉からきた黒き破壊者の恐怖に、脆弱な地球は震え上がる。
 「アンドロイド」

 アンドロイドのギラギラと輝く頭部は、彼の暗いエボナイト(硬質ゴム)の身体の両肩の間に正確に据えられている。
 黒色の、怪物的な姿!しかし近づいて見よう・・・胸の扉の深き巣窟に君は、死のロケットを火噴かせる輝く金属ロケットパック、恐るべきメカニズムを見るだろう。
 すばらしい光景だ!だがそれだけではない・・・君は、君の心の恐怖心を直撃しうる彼の完全な力・・・「トランスフォーメーション」をさせるため、交換可能な全てのパワフルな頭や手足のパーツを、購入できるのだ。
 サイボーグはアンドロイドの隠れた計画から地球を救うために、常に最強の力を必要とするだろう!


 豊かな緑の惑星ヴェガノンの、命を繋ぎつづけてきた青白く暖かい太陽が、燃え盛る火の玉と化し、大気を吸い出し、命ある植物をひどい悪臭の蒸気を放つ存在に変えた。
 ヴェガナイツ・・・大いなる草食人類はこの炎の大虐殺の元、次々と死んでいった。

 Veganites 「我々は我々の助けとなる新たな惑星を見つけなければ滅ぼされる!」

 死に至る力・・・'絶望'の元、彼らは無限の力を持つ永遠のエネルギーに満ちた輝くエボナイト製のモンスターを作り出した。彼らは追加用の頭や手足を彼の身につけさせた。隠されたメタリックのトランスフォーメーション「アニヒレイター」は、自ら倒される危険性の無い人類破壊の計算を立てる。そして人々は彼をこう呼ぶ・・・「アンドロイド」

 Android 「我々はこれらの地球型生命系を破壊せねばならない!」

 彼らのコズミックビームが宇宙をくまなく探し、焦点を合わせたのは、地球。

 彼と戦える唯一の存在、「サイボーグ」
 半人間にして、半機械。地球の王者。

 Android 「おまえはすでに死の運命にある!誰も無敵のアンドロイドを止める事はできぬ!!」

 サイボーグは、アンドロイドの破壊による死の連鎖を止めることができるだろうか?
 戦いを闘え・・・
 君だけがそれを決めるのだ!



 なんだかわかんないけど、めっちゃ燃えますねー。(^^)
 つまりUK版でのアンドロイドは、移住先の惑星を見出し、その星の人類と戦闘するために作られた存在という設定、になっているようです。結構ハードかも。
 というか自分の好きな「超人」がこういう設定でUKの人々に扱われている所は結構うーむって気分もあったりするんだけど、こういうSF的設定もいいかもしれません。
 直訳では草食人種なのですが、イラストは植物人類って感じもあります>ヴェガナイツ
 AndroidのCyborgへのセリフは”You are Doomed!”直訳すれば「おまえは(最後の審判により)死すべき運命にある」となっているわけですが、これにalreadyを加えれば、個人的に北斗の拳の名セリフ「おまえはもう死んでいる」に最適な表現なんじゃないかと思えます。英訳版ジャンプであの決め台詞は別の表現になってますが、雑誌のよりはるかに強い表現だと思います。
 パッケージアートは燃える太陽をモチーフにしてて、日本から来た最強マシン襲来!って感じです。


 アンドロイドのイラストはいかにもコミック風なのですが、悪役風に鼻がでかかったりしていかにもな感性です。なんとなくシドミード氏の∀のデザイン画に似てる所も面白い。
 イラストのヴェガノン人(要はベジタブルから来た言葉。サイヤ人?)は何故か関節部があったりして、変にサイボーグっぽい身体なので、少年素体の金型を使ってフラットグリーンのボディを作り、首だけ超人っぽいメカなしヘッドを付ければ、タカラで発売できるかもしれません。需要があるかどうかは保証の限りではないけど(爆

 やっと入手完了できてとにかく嬉しいです!でもこうなると武器セットの’Annihilators’も欲しいですねー。
 宇宙人武器セットをはるかに越える難関なんだけども(^^);





 
次はここから更新しまーす。
(2004/7/16) 
 

 
 
 
超人3種そろい踏みー♪


 
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