変身サイボーグ1号(2003)
HENSHIN COLLECTION 




 

 
 ◎変身サイボーグ1号・HENSHIN COLLECTION 01
「帰ってきたウルトラマン」                 (2003年タカラ)
 
 というわけで!復活したサイボーグ1号のレビューです。届きましたー(^-^)
 ワンフェス03夏での100体先行発売は記憶に新しいところですが、とりあえずそれより前にトイザラスのオンラインで予約していたので、そちらからの到着です。
 72年夏の初発売時以来、31年ぶりの復活!国内での1号最終商品が出てからも、実に27年ぶりの復活となります。
 第1作は帰ってきたウルトラマンの完全リプロ!ニュー正義の味方第一作が新マン・マット隊員だった事からの、変身セットのリプロダクトモデルです。

 1号自体の設定的解説は、最初期素体のページにまかせますが、とにかくBOXがきれい!表面の定番のレインボーパターンは今回デジタル処理で斜めに入っています。商品ロゴもモザイクパターンの箔押しでゴージャス。BOXは左側に開けられるようになっていて、中の新マンが見えるようになっています。キャラの写真を前面に押し出したパッケージはジャガー以来かもしれません。そして背景・・・なんとあのドーム箱の背景画の復刻品です。
 
 当初は今回の復活版もドーム箱で販売する予定があったようなのですが、コスト的側面から断念されたようで、その分どうなるかとも思っていたのですが。現代風のパッケージは今の時流に合わせた形で、幅広いメジャー商品にしようという意欲が出ていていいと思います。
 実は背面も、1号の胴体メカを中心に過去のカタログからの写真が多数囲むというパッケージで、感動するものがあります。大人になってしまった70年代少年を嫌がおうにもあの熱さの中に引きずり込むものがある、って感じですね(^^);

 写真では撮影を円滑にするために、新マンスーツの中には新メカの1号を突っ込んでます。
 ワンフェスの販売時では、各1個ずつがボール箱に入っていての販売だったのですが、こちらもやっぱりボール箱入りでした。








 
 今回の1号のソフビヘッドです。(実はサイボーグ1号のソフビ頭部画像は初のUPかもしれない;)
 
 とにかく何度も書くけど透明度が高くて感動!
 最初期の大型電子眼(かなりレアアイテムで、マニアの先輩ですら入手に苦労していた)も完全再現。
 公式ページや「タカラホビー.com」にもある通り、当時の素体を精密にかたどりし、そこから縮小を防ぐためにコピー原型そのものを大きくする過程を経て、ソフビ成型しているそうです。

 そしてヘッドソフビが比較的軟質です。少年のリプロの時はヘッドソフビが固く圧力で首が砕けていくという欠点があったのですが、今回は完全にそれらが払拭されてます。
 加えてソフビ首部分は翌年以降のスラッシュ成型ではなく、ローリング成型が採用されていますが(凝り性だなぁ・・・)、にも関わらず、背中側の切り欠きはなんと「ありません」。ローリング成型で電子頭脳を完全に収めつつ首まわりの破綻を起こさないというのはかなり精密な作業で大変なんじゃないかと思うんですが。
 
 また全身の各テンションが絶妙。首、肩、ひじ、ひざ等、経年でもひび一つ入らないんじゃないか?と思うくらい、極めて関節が確実かつ堅実です。変身セット等のスーツを着せるには絶好の素体といっていいかもしれない。
 特にこの表情、1号初期素体の雰囲気そのもの・・・かっこいいです。

 サイボーグライダーに接続してみた所、ジョイント自体はゆるゆるですが合体できなくはないし、当然サイボーグセットも使用可能でした。






 
 頭部ソフビをはずしてみた所。胴体メカも最初期のメカが再現されています。同梱カタログ写真は新メカ素体になのですが、これも最初期を完全再現する、という意図から旧メカに仕様が変更になったようです。

 問題の最初期電子眼もごらんの通り。目のクリアオレンジ自体は70年代のものに比べて若干淡い色に仕上がってます。少し目の位置が下なので、表情は変わって見えますが、ほとんどの人は気づかないでしょう。

 胴体メカもオリジナルに比べると、胸部のダイヤル間の棒がないとか、腹部の金の原子炉部(バイクラジエーター型なのに何で原子炉?という突っ込みはさておき)の左上ディテール等がオリジナルと違います。カスタムを防ぐための措置のようで、実際背中のネジの部分なども今回は完全にプラで封印されています。

 他オリジナルと異なる点は背中のダイヤル型ロット時期表示部(これで初版か再版かわかる)と、腰の[TAKARA madeinCHINA]の部分位かもしれません。胸スタンプは下2つだけ。
 素体プロポーション(ひじひざのとがり具合)等は完全に72年の最初期そのままです。特に明確なのが、腕のひじからのジョイントと手首からのジョイントを明確にずらしている所。素体のプロポーションと可動域を計算に入れた結果ジョイント軸をずらしたのは英断といえると思います。
 写真の両手首は青っぽくみえますが、これは染料で若干色づけたからだと思われます。安彦氏がいうには復刻少年は経年変色が嫌だったのでボディに若干ブルーで色づけしたそうです。その為直射日光にあてるとボディが薄青色っぽく見えるのですが>復刻少年。
 それも味わい深いのですが、今回は手首のみに押さえたのだと思われます。

 ちなみにカタログは最初期版の復刻表紙!内容もそうかというと違うので完全復刻を目指す人には食い足りないかもしれないですが、過去の全カタログから選りすぐりの貴重スチールが満載で、旧カタログ等持ってない人には貴重な資料になるかも(ジャガーサイボーグセットと超獣セットが間違ってるが;) 本文はタカラサイボーグ史で(五*嵐氏解説)、このレプロ1号からサイボーグに興味を持った人間にもストーリー等が無理無く理解できる所がいい所です。個人的には2期カタログのブルーワルダーの蹴りポーズ画像が左右ページで分割されない1枚画で載ってるのが感動ですが、それ以外でも通常ファンのど肝を抜くスチールは満載かもしれない?
 サイクロンマークは箱の底にあり、5POINT。今回のプレゼントは何?










 
 新マン変身セット。先に書いた通り、70年代の新メカ&中期ボディの1号に着せてみました。昔の素体でも問題なく着れます。
 かっこいいし、いかにも変身セット、という満足感があります。ベーシックなんですが、懐かしさを感じずにはいられないというか。 

 服の印刷パターンはおろか、ビニールの薄さまで数十分の1mm単位で当時品を完全に再現しているそうです。ソフトビニール自体は当時品より柔らかいので非常に着せやすく脱がしやすいです。基本的に着せ替えのコツは手足首を外し、力こぶ部分で腕もはずしながら脱がせたり着させたりするのが一番スーツにダメージが少なくてすむ方法です。

 ワンフェスで安彦氏に聞いた所によると、変身セットのマンもセブンも、微妙に右目の下のソフビがひけているらしく、そこまで完全に再現されています。(成田先生の自宅に飾ってあった本物FRPマスクの壁掛けは目の形が左右違ったのですが、先生によると「左右全く対称だと表情が感じられないし人間も左右対称の顔の人はいないので、意図的にそうした」という話でした。変身セットは新マンの特撮ヘッドから作られたのでしょうが、発想は似ているのかもしれません)
 
 実は氏が言うには、今回は「復刻版」という表現はあえてしないと決めた上での販売で、その為パッケージ等のどこにも復刻の二文字を入れなかったのだそうです。ここからまた新しくシリーズをはじめるという事で、そういう意思の表れなのだそうです。そんなわけでこのページでもあえて復刻という表現は避けてるのであった、うん。「この素体も30年経ったらオリジナルと同じビンデージ色になりますから」と安彦氏に言われちゃいました。・・・あはははは(;

 とりあえず今後のシリーズ、第2弾にはミラーマンが決定してます!楽しみ!(^^)・・・リプロ中心ではあるのでしょうが、過去発売された変身セットだけではなく、アクマイザー3やガッチャマン、テッカマン、グレンダイザー、鋼鉄ジーグなど、発売されなかったアニメ特撮ヒーローなども欲しい所です。特にズバットは欲しい・・・。RAH版の製作も安彦氏によるものなので。






 
 付属の握り手グローブとウルトラブレスレットをつけて、ポーズをとらせてみたところ。

 素体の可動域が安心だと、多少破天荒でも色々な格好をやらせてみたくなってしまう。結構ユーモアのあるポーズでも新マンには似合うので余計ですね。
 また今回は1号も握り手と銃を持つ手が左右ともついていますが、銃を持つ手は関節の動く方向が通常手首と90度違います。射撃の反動時のスナップのついた手首を再現できる感じです。マット隊員かウルトラ警備隊が出る事は間違いないと思います。キャシャーンかもしれませんが。また「両手で銃が持てる」点など、月光仮面か七色仮面でも出すのかという感じですが・・・(^-^);

 素体やスーツの欠点はほぼ改善されているのですが、マン独特の手を上にあげた飛行ポーズ等、とにかく手を上げたポーズが取れません。ビニールスーツの最大の欠点で、それはどうにもならなかったという感じです。斜め下向きでもとりあえずスペシウムポーズは出来ますが。またスーツの首の所がどうしてもだぶつく為、マスクのすそが広がってしまうのも欠点と言えばいえるのですが。あとは少しビニールがにおう事かな。遊んでる内に薄れるのは間違いないですが。

 スーツ自体は70年代当時はリアルとはいえ、現在は多少ディフォルメされた感覚を禁じられないですが、実際デザイン画はこんな感じかもしれず。・・・1号ならではの胴長ボディは、現実の人間の体バランスを感じさせ、不思議にリアルです。メディコムRAHや99用のスーツを着させてもいいかもしれません。

 トイざらす限定のリアルウルトラヘッドも届きました。まだ袋を開ける気にはならないんですが、目の色が白いだけで本当の特撮に出演してもいいほどリアルな感じです。肌色ヘッドは後に片貝健一が出たら必要なくなるかもしれないし(まぁ金髪ヘッドにしたりするなら面白いか・・・)リアルウルトラヘッドで個人的には正解でした。(9/4追:後日開けた。しびれます!)
 円谷プロとタカラのコラボ自体が、ウルトラマンバンダイ占有の(ガレキは違うけど)現在では本当に考えられない。
 1号&新マン復活にスタッフがかけた努力は並大抵じゃないのは一目瞭然。
 当時ファンなら無条件に買うべきアイテムです。
 
 
 
(でもマット隊員等が出るなら、ニューGIジョーも復刻されるんだろうか???)
 
 
 
 
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